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2017.04.25
資産保全のすすめ

“貯蓄から投資へ”という言葉を耳にするようになり投資を始めてみようと考える方も多いのではないでしょうか。

政策としても個人投資家の参加拡大をかかげており一昔前に比べると投資環境もイメージも大分変わってきています。

とはいえまだまだ個人保有資産の株式や投資信託などの保有率は欧米に比べ半分以下と世界的な水準とはいえません。

これには欧米諸国との社会保障制度や金融教育などの違いが影響しており社会保障制度が比較的しっかりした日本では投資が必須でなかったことも背景としてあります。

 

しかし今後、少子化や超高齢社会などの問題を抱えた日本にとって投資とはしっかりと向き合う必要があります。

すでに企業では確定拠出年金など、退職金の一部を投資で準備するというシステムも導入されており、確定拠出年金が導入されている企業の従業員は複数準備されている投資信託から銘柄を選び運用を始めています。

少しずつ時代が移り変わってきている今、しっかりとした投資に対する考え方や姿勢が必要になってきています。

 

投資に対する概念を違った視点から見て、考え方を明確にする為にも資産保全が大切です。

資産運用と資産保全の違いとしては、運用は今ある資産を積極的に増やすという、いわばオフェンス(攻め)に対し保全はデフェンス(守り)にあたります。

 

なにを守るのかといいますと、保有している資産の価値です。。

1990年代からの低金利時代、皆様の多くは金融資産を銀行に預金されていると思います。

銀行であれば預金に対して費用もかからず破綻しない限り金融資産は減らないと思われがちです。

確かに銀行に預けていれば投資商品などのように額面割れをすることもなく低いながらも金利もつきます。

しかし、物価の上昇や為替の変動によりお金の価値は変わっていきます。

お金の価値が変わるとはどういうことかといいますと、例えば40年前の1万円ではどれだけの物が買えたでしょう?

1970年の郵便料金は15円、東京都のタクシーの初乗り代金は130円、新聞講読料は568円です。

当時の1万円と現在の1万円では価値が全然違います。

このようにお金を保管しているだけでは物価が上がるとお金の価値を目減りさせていきます。

 

では物価が上がる事が悪いのかというと、適度な物価上昇は好景気の導入や維持には必要です。

ですからどこの先進国も少し物価があがるよう政策として取り組んでいます。

 

物価上昇局面では物価上に負けない資産運用が大切になりますし、資源や食料自給率の低い日本は為替相場にも影響されます。

特に日本は20年続いたデフレ(物の値段が下がる)からの脱却を目指し、

物価上昇に力を入れています。

 

資産保全とはこうした物価上昇のリスクや為替による資産が目減りするリスクに対して準備することです。

 

まずは、増やすことよりも守ることを考え資産保全に取り組んでみてはどうでしょうか?